逃げた後、最初にやらなければならなかったのが、部屋探しでした。
(あの直後の気持ちについては⑤の記事に書いています)
ホテルの部屋で、スマホから探し始めた
家は出られた。
でも、まだ「帰る場所」はありませんでした。
ホテルを転々としながら、スマホで賃貸物件を検索していました。
条件は3つ。
- オートロック(防犯のため)
- 2階以上(1階より安心できる気がした)
- すぐに入居できること
一人で部屋を探すのは、初めてでした。
「仕事をしていない、保証人もいない。少し難しいかもしれない」
そう思いながら、不動産屋を3件まわりました。
保証人なし、無職という条件のせいか、紹介してくれる物件の数は、お店によって全然違いました。
あまり乗り気じゃなさそうな対応をされたところもありました。
3件目の不動産屋さんで条件を伝えたとき、それまでとは違う、すごいスピード感を感じました。
すぐに物件を探し始めてくれる。
それだけで、安心できました。
一番の壁は、保証人と無職だった
物件を探すうちに、大きな壁にぶつかりました。
保証人がいない。
仕事もしていない。
不動産屋さんに条件を伝えるたびに、「厳しいかもしれません」と言われました。
普通に働いて、普通に保証人を頼める人なら、悩まないところ。
でも私には、そのどちらもありませんでした。
「もう、部屋を借りられないかもしれない」
そう思いました。
多くの人が、ここで諦めてしまうポイントだと思います。
突破口は、残高証明書だった
保証人も仕事もない代わりに、私にはお金がありました。
銀行で残高証明書を発行してもらい、貯金額を提示することにしました。
財形貯蓄でコツコツ貯めていた400万円が、ここで自分を助けてくれました。
(貯金の経緯は②の記事に書いています)
支払い能力を証明できたことで、審査は前に進みました。
お金があるから、大丈夫。
そうじゃなくて、お金があったから、諦めずに動けた。
そう思っています。
決め手は、静けさだった
収入はなく、貯金も大事に使いたい。
家賃は、できるだけ抑えたい。
でも、譲れない条件もある。
「安い家賃で、私が望む条件をかなえてくれる物件なんて、あるんだろうか」
そんな不安もありました。
「すぐに入れるところがいいです」
そう伝えると、1件紹介してくれました。
実際に見に行ったのは、その1件だけでした。
「ここにしよう」
不思議なくらい迷いはありませんでした。
その部屋には、選んだ理由がありました。
一人暮らし用の物件だったこと。
駅まで歩ける距離だったこと。
そして、道路に面していなかったこと。
外から部屋を覗かれる心配がない。
それが、何より安心でした。
「誰にも見られない」ということが、それまでの自分にとって、どれほど大事な条件だったか。
このとき初めて気づきました。
初めて、自分だけの部屋を借りた
契約が決まったとき、初めて「自分だけの部屋」を借りられたんだと実感しました。
広さも、立地も、贅沢なものではありません。
それでも、自分の名前で契約した部屋。
それだけで、十分でした。
でも、新しい部屋を借りても、まだ安心はできませんでした。
一番心配だったのは、「住所を知られてしまうこと」でした。
次回は、住所を知られないために実際にやったことを書きます。
→②「毒親から逃げた後の暮らし②|住所を知られないためにやったこと」に続きます。

